Monday, April 22, 2013


東京大学木村忠正教授 デジタルネイティブ講演会

日時   平成25517日(金)17時から18時30分まで
場所   名古屋大学情報科学研究科棟第1講義室
       地図 http://www.nagoya-u.ac.jp/access-map/index.html(A4)
内容   【演題】日米デジタルネイティブの動態-メールをせずにつぶやく日本社会、
      ショートメッセージ・フェイスブックを愛するアメリカ社会
      【講師】東京大学 総合文化研究科教授 木村忠正氏

定員   50名(先着順)
参加費  無料
主催   名古屋大学メディア研究会、社会情報学会中部支部
共催   東海総合通信局 東海情報通信懇談会

問い合わせ先 名古屋大学メディア研究会 横井茂樹 shigeki.yokoi@gmail.com

申込方法 参加を希望される方の、①所属、②氏名、③電話番号をメールにて
次の申込先メールアドレスあて送信願いします。
申込先  総務省 東海総合通信局 情報通信連携推進課
tokai-renkei-kenkyu@soumu.go.jp

講演概要  

 「デ ジタルネイティブ」とは、およそ1980年生まれ以降、高校・大学時代からデジタルネットワークに親しみ、積極的に利用する世代と規定され、2000年 代、調査研究、議論が進展してきました。このような「デジタルネイティブ」は、高齢化が進む日本においてもすでに人口の3割を占め、単純な若者論ではな く、すでに、その内部に多様性を含み、今後の社会の中核を担う世代として捉えることが必要な段階に達しています。他方、スマートフォン、タブレット端末の 社会的普及は世界的に目覚ましく、情報ネットワーク環境の変化が、情報行動、対人関係、生活様式、価値体系などの変化とどのように結びついているかは、情 報ネットワーク研究として取り組むべき喫緊の課題の一つと考えます。

 講演者は、2009年より100人規模での詳細な聞き取り調査と 1000人規模でのウェブ調査を実施してまいりました。その結果、デジタルネイティブ世代を、「時代」と「年代(ライフステージ)」の相互連関過程として 捉えることにより、デジタルネイティブ世代「内」での差異が創出される要因を特定し、4つの世代に区分することで、情報ネットワーク経験、利用行動様式、 意識がいかに異なるかを探究してきました。そして、こうした4つの世代、さらには、デジタルネイティブとそれ以前のデジタルイミグラント(デジタル移民) との違いを「断絶」ではなく、「連続」として捉え、日本社会のコミュニケーション行動に関与する4つの特性を抽出し、人類学者ボワセベンの対人距離構造論 をベースに、音声通話、ケータイメール、ブログ、SNS、つぶやき(twitter)など、デジタルネイティブたちのコミュニケーション空間が形成され、 変容する過程を把握する枠組みを提示しました。その研究結果を201211月『デジタルネイティブの時代なぜメールをせずに「つぶやく」のか』(平 凡社新書)として上梓させていただいたところです。

 また、20129月から20132月までYale大学客員研究員として在外研究をする機 会に、日本での調査を踏まえ、アメリカのデジタルネイティブに対する調査を実施しました。そこで今回は、日米調査の概要を報告し、Yale大学での研究活 動にも触れながら、参加者の皆さまと議論を深める機会とさせていただければ幸いです。

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